サスティナブル

サスティナブルファッションとは何か? はじめよう!ファッションレンタルサービス

15億着の”売れ残り服” の多くが廃棄されている

アパレル製品の国内の年間供給数は約29億。それに対して消費数は約14億と推定されています。その差、約15億の商品が余剰在庫で大量廃棄されているといいます。最先端のトレンドを取り入れながら、低価格におさえた衣料品を、短いサイクルで大量生産・販売する「ファストファッション」の台頭で、大量生産・大量消費・大量廃棄の悪循環が生まれてしまいました。その過程で生まれる環境負荷は、世界的な問題となっています。企業も取り組む衣服ロス、アパレルロスの削減には、一人ひとりの消費のあり方でも貢献できます。

私たちが服を手放す手段は大きく分けて三つあります。一つ目は、リサイクルショップやフリマアプリ等を通じ古着として譲渡や売却すること。二つ目は資源として、または地域や店舗で回収してもらうこと。三つ目は可燃ごみ・不燃ごみとして廃棄すること。現状は可燃ごみ・不燃ごみとして手放される割合が68%と、最も高くなっていますが、再流通や回収にまわすことが重要になります。また、アンケートによると私たちが衣服をごみとして廃棄してしまう理由の殆どは「手間や労力がかからない」から。労力や手間をかけずにできる再利用・資源化を促す手段も求められています。

©︎環境省 サステナブルファッション

服がごみとして廃棄された場合、再資源化される割合は5%程で、ほとんどはそのまま焼却・埋め立て処分されます。その量は年間で約48万トン。この数値を換算すると大型トラック約130台分を毎日焼却・埋め立てしていることになります。毎日廃棄される大量の衣服を処理するためにも、環境負荷が生じており、現状をかえる必要があります。

©︎環境省 サステナブルファッション

衣服ロスとは?衣服ロスの原因

衣服ロスとは、新品であったり、まだ使えたりするのにも関わらず、廃棄される衣服のことを言います。同じような意味で、ファッションロス、衣料廃棄ロス、アパレルロスなどがあります。

経済産業省製造産業局生活製品課発行の「繊維産業の課題と経済産業省の取組」の「国内繊維産業の概況②」によると、国内のアパレル市場規模がバブル期は15兆円でしたが、現在は10兆円にまで落ち込み、市場規模が減少傾向であるのに対し、供給量はバブル期の20億点から、現在は40億点まで増加していると言います。また、衣料品の購入単価や輸入単価が、1991年を基準とすると、現在はその6割程度の価格にまで下落しています。

©︎環境省 サステナブルファッション

こういった国内で衣服ロスが発生する背景や、最先端のトレンドを取り入れながら、低価格におさえた衣料品を、短いサイクルで大量生産・販売する「ファストファッション」の台頭やSNSの影響により、大量生産・大量消費・大量廃棄の悪循環を生んでいるアパレル業界が、この苦しい現状の中で過剰在庫の現状を変えることは難しいものです。問題を認識していてもなかなか業界規模の変革が起きないのが現状です。

余剰在庫、売れ残った衣服は、値段を下げて売ってしまうとブランド価値を下げることにつながるため、多くの場合は店頭に並ばずに焼却や埋め立てによって処分されています。

サスティナブルファッションとは?

サステナブルファッション(Sustainable Fashion)とは、気候危機とも叫ばれているこの時代に必要な新しいファッションスタイルです。衣服の生産から着用、廃棄に至るプロセスにおいて将来にわたり持続可能であることを目指し、生態系を含む地球環境や関わる人・社会に配慮した取り組みのことを言います。

ファッションは、個々を彩り、毎日を豊かにしてくれるものですが、一方で、ファッション産業が与える大きな環境負荷は世界的な問題となっています。大量生産・大量消費・大量廃棄というシステムを180度変えることができるのがサステナブルファッションです。衣服の生産から着用、廃棄に至るまで、環境負荷を考慮したサステナブル、持続可能なファッションへの取り組みは、近年急速に拡がっています。一方、日本においては、そのような取り組みはまだ限定的なのが現状です。

1枚の服にもこんなに資源が!生産時の環境負荷

衣服がゴミになってしまう衣料廃棄の問題だけでなく、衣服の生産過程で、製造にかかるエネルギー使用量やライフサイクルの短さなどから、ファッション産業は、環境負荷が非常に大きく国際的な課題となっています。衣服を生産するには、原料であるコットンの栽培や染色などのために大量の水を使用しています。世界的に水不足となる中で、いずれ半分がゴミになってしまうもののために大量の水を使い、さらに汚染を引き起こしているのです。

©︎環境省 サステナブルファッション

衣服の製造には様々な資源が必要であり、環境負荷が発生します。私たちがお店で手に取る服一着に約25.5kg、500mlのペットボトル255本製造する分と同じ量のCO2が排出されています。また、原料となる植物の栽培や染色などで約2,300ℓ、浴槽約11杯分もの大量の水が使われ、生産過程で余った生地などの廃棄物は、実際には多くがリサイクルされていますが、約45,000t、服1着0.25kgとして計算すると約1.8億着分も出ます。服一着を作るにも多くの資源が必要となり、環境負荷も大きいのが現実です。

また、CO2排出量の45%以上は、原材料調達によるものです。オーガニックコットンや再生原料などサスティナブルな素材を選択することで、環境負荷を軽減できるといいます。

衣服の購入量は、1990年と比較して横ばいですが、供給量は約20億着から、約1.7倍の約35億着に増えています。これからは、大量生産から、適量生産への転換が課題です。受注分だけを生産するようにしたり、必要な分だけ製造するオンデマンド生産やオーダーメイドに変えていくことで、衣服ロスを抑えます。

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